令和5年1月19日(木)阿南市科学センターで阿南工業高等専門学校建設コースの学生さんが科学センターの未来構想を研究発表していただきました。

 昨年1月に実施したサウンディングツアーにご参加いただいたのがきっかけとなり、現在実施しているトライアル・サウンディング事業に興味をもっていただき、今回、本事業の対象施設となっている阿南市科学センターに焦点を当てた研究をしていただきました。

阿南工業高等専門学校のHPで公表されている記事はこちら→


建設コース3年生のグループでは、科学センターを阿南の魅力がつまったスポットにするため、科学センターの壁面にプロジェクションマッピングを映し出したり、人が集まりやすい駅前などにLEDビジョンを設置する案を発表しました。

グループ1「光のまちの科学センター」

グループ2「星とLEDの輝(きらめき)で」

2番目に発表したグループでは、日亜化学工業と連携したグラキャン・LEDウォーク・LEDドームプラネタリウムなど多様な案の発表がありました。今回の研究をされるため、11月27日に実施された阿南市まちづくりシンポジウムに参加していただいたそうです。
何より多様な案とその需要変動による対応策まで考察された案であったことは特筆すべき点です。


最後に発表したグループでは、チームラボと連携して科学センターの既存の施設にデジタルアートを映し出すことで利用者の増加を見込んだ案を発表していただきました。

グループ3「INDUSTRIAL CORPORATE MUSEUM」

阿南工業高等専門学校の皆様、本当にありがとうございました。

今回の研究発表の記事を掲載するにあたり、科学センター施設職員でもあり、公共施設マネジメント推進チームの一員でもある今村さんにメッセージを書いていただきました。


科学センターの今村です。

今回3件の発表を拝見し、僭越ながら現場のスタッフとして、さらに私もかつて研究に足を突っ込んでいた一人として、感想を書かせていただきます。
まず皆様の発表について、共通して本当に素晴らしいと感動した点を挙げますと、
 ・科学センターが抱える問題点や課題について整理していること。
 ・それらの背景を踏まえて目標を設定していること。
 ・目標を実現するための方法を提案し、加えて新たな課題の予測と対策を考えていること。
こういった過程は、研究を行う上で大変重要で最も基礎となる部分であり、単に「もっと良くなればいいのにね」と漠然とした提案ではなく、論理的且つ過不足ないシンプルなプレゼンテーションに感動しました。
さらに具体的に素晴らしいと思った点を挙げますと、
 ・改修コストについて追加投資を最小限に抑えることが考慮されていること。
 ・設備投資後、需要の変化に応じた対応策が考慮されていること。
 ・既存の設備展示の特性を理解し考慮した上で提案されていること。
施設のリニューアルを考えた時、どうしても古い設備を壊し、新しい設備を導入する発想にとらわれがちですが、皆様の発表はいずれも既存の設備や展示はそのままに、
「既にあるものは活かして、発展させる。」
という視点で考えられていました。
これは科学センターの施設としての特性や役割を十分に理解してお客様が見学・体験する展示物についても本来の目的や科学の面白さを知っていたからこと出てきたアイデアだと感じました。
 また、今回の研究発表がトライアル・サウンディング事業を通じての内容であるため、いずれの発表も、単に科学センターの未来像を描くにとどまらず、きちんと「公共施設マネジメント」についても学んでいることが発表から伝わってきました。
そのうえで、地元など民間企業のテクノロジーにも目を向け、公民連携のアイデアを打ち出せる姿は、我々行政側の人間も見習わなければなりません。
 今回拝見させていただいた研究発表は阿南で生活し、学んでいる未来ある若者から出てきた提案です。次は、我々大人が「選択・決断・実行」する時ではないでしょうか。


↓↓↓研究発表の様子はこちらからご覧になれます↓↓↓

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