阿南市の公共施設の現状

経済成長や都市化、人口増加の波に乗り、多くの公共施設が一斉に作られ、本市においても、集中的に公共施設が建設されました。
これらの施設は建物系公共施設だけで床面積で43万㎡以上を有しており、近い将来、一斉に公共施設の更新時期を迎えますが、所有している公共施設等をすべて更新するとして試算した場合、建物系公共施設だけの更新費用だけでも40年間で1631.7億円、年平均40.8億円かかることがわかりました。

阿南市の取り組み

公共施設等の総合的かつ計画的な管理を行うための中長期的な取組の方向性を明らかにする計画として、所有施設等の現状や施設全体の管理に関する基本的な方針を定めた『阿南市公共施設等総合管理計画』を平成29年3月に策定いたしました。
公共施設等の全体状況を把握し、長期的な視点で更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことで財政負担を軽減し、平準化するとともに、公共施設等の最適な配置を実現することが必要とされています。本市計画では、人口減少等による施設規模の適正化等を図るため建物系施設保有量(延床面積)を40年間で15%以上縮減していくことを目標とします。

公民連携への取組

施設の統廃合を進めるだけではなく、可能な限り施設を有効活用し、よりよいまちづくりを進めていくためには「公」と「民」が手をつなぎ協力しあいながら、公共施設の潜在能力の再発見や魅力的な地域づくりへの取り組みが必要となっています。
本市では、令和4年1月28日に「サウンディングツアー」を実施し、公共施設マネジメント推進における公民連携をスタートしています。さらに令和4年4月から令和5年3月までの一定期間、サウンディングツアーでいただいたアイデアや民間事業者の企画を実際に使用してもらい公共施設の持つ可能性を調査するトライアル・サウンディングを実施し、多くの独創的なアイデアで実践していただきました。

これからの公共施設のカタチとは

従来のあり方では限界を迎えてしまった大量の更新できない公共施設。
サウンディングツアー、トライアル・サウンディング、そしてこれから始まる新たな公民連携を実践していき、色々なアイデアで公共施設の魅力を最大限に引き出した新たな施設利用の可能性を一緒に探っていくことが、まちを知り、未来につなげる公共施設のカタチとなります。